消費者金融の取り立てとは?

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消費者金融でお金を借りるのは何となく怖い」

そう思ってしまうのは、消費者金融の返済ができなくなってしまったら、過酷で恐ろしい取り立てが行われるようなイメージがあるからでしょう。

でも、そんな取り立てを今でも消費者金融は行っているのでしょうか?

昔とは違ってソフトになった消費者金融の取り立ての実際をご紹介します。

消費者金融の取り立てって怖いもの?

ドラマや映画などで借金の取り立てシーンなどを見たことがある人も多いでしょう。

ところで、実際の消費者金融の取り立てもあんな風にして行われるのでしょうか?

「怖い」のは昔のサラ金の取り立てのイメージから

「消費者金融の取り立て」と聞いて何をイメージしますか?

  • 借金を返せと大声で恫喝される
  • 借金をしていることを近所中に言いふらされる
  • 勤務先にまで借金の取り立てにやってくる

など、取り立てとは非常に暴力的で怖いもの、という印象を持っている人が多いのではないでしょうか?

確かに、消費者金融が「サラ金」と呼ばれ、今では考えられないほどの高利で融資が行われていた頃は、そのような暴力的な取り立ても日常的に行われていました。

暴利で雪だるま式に増えていく借金と消費者金融の過酷な取り立てによって、経済的・精神的に追い詰められて命を絶ってしまう人が続出し、非常に大きな社会問題になったのも事実です。

消費者金融の取り立てを怖いものと感じるのは、昔の暴力的なサラ金の取り立てを連想する人が多いからでしょう。

現在は取り立てに関するルールが決められている

現在では、正式に貸金業者として登録されている消費者金融やクレジットカード会社がそのような取り立てを行うことは絶対にありえません。

消費者金融やクレジットカード会社などに適用されている貸金業法がこうした暴力的な取り立てを固く禁止しているからです。

当然のことですが取り立てによって命が脅かされるようなことはありませんので安心してください。

では、消費者金融で返済が滞ってしまった場合、実際にはどのような取り立てが行われているのでしょうか?
本当に暴力的な取り立ては行なわれていないのでしょうか?

消費者金融の取り立てはどのように行われる?その実態とは?

消費者金融の取り立ては、ある日突然「返済してくれないなら訴えますよ」と連絡してくるわけではありません。

消費者金融は、取り立てに関するさまざまなルールを遵守して手続きを進めていきます。

消費者金融の取り立てはこのような手順で行われる

消費者金融の取り立ての大まかな流れについてみていきましょう。

各消費者金融によって手順は多少異なりますが、基本的な流れは同じです。

携帯電話に電話連絡が入る

消費者金融で返済日に入金ができなかった場合、翌日にはまず利用者の携帯電話に連絡が入ります。

これが消費者金融の取り立ての第一段階です。

女性スタッフが連絡をしてくるケースが多く、非常に丁寧な物腰で対応してくれますので威圧的な感じを受けることはないでしょう。

うっかり返済日を忘れてしまった、何らかのトラブルで返済が間に合わなかったなどということはよくあることですから、この時点で消費者金融からの連絡にきちんと対応できれば何も問題はありません。

いつまでに入金できるかを伝えてその通りにすれば、遅延にはなってしまいますが大きな問題になることはないでしょう。

ただし、消費者金融からの電話連絡やメールを無視したり、入金すると返答したにも関わらずその約束を守らなかったりすればきちんとした対応が見られるまで何度でも連絡は入ります。

携帯電話に電話をしても通じないようなことがあれば、自宅に電話がかかってくることも…

自宅に電話連絡が入る

自宅連絡の際も、消費者金融の担当者は社名を名乗らず個人名で連絡をしてきますし、もし利用者以外の家族が電話に出た場合でも、消費者金融が借金の取り立てだということを家族に話すことはありません。

しかし、利用者本人と連絡が取れない場合は本人と連絡が取れるようになるまで、1日に数回取り立ての電話が入るようになるでしょう。

とはいっても、嫌がらせのように何十回も取り立ての電話をかけてくるようなことはありません。

1日にせいぜい2回か3回といったところでしょうか。

何度利用者の携帯電話や自宅に連絡を入れても本人と連絡が取れないということになれば、勤務先に取り立ての連絡が入る可能性があります。

この場合も、消費者金融の担当者が社名や具体的な要件について他の人に話すことはありませんし、勤務先に押しかけてくるようなこともないです。

消費者金融によっては、社内ルールで利用者の勤務先には電話をかけること自体が禁止されている場合もあります。

自宅へ督促のハガキが届く

携帯電話や自宅への電話連絡によっても利用者と連絡が取れず、入金もないままだと消費者金融の取り立てはどうなるでしょうか?
そのような場合、返済日から数日後には消費者金融は利用者の自宅に入金のお願いの督促の手紙を送ってきます。

ただ、この場合も消費者金融からの取り立ての手紙だとは分からないよう、消費者金融名が記載された封筒などは使用せず、差出人も担当者の個人名だけです。

それでも利用者から連絡がなければ、消費者金融は定期的に取り立ての手紙を自宅に送ってくるようになります。

この段階でも、連絡があった時にきちんと返済が遅れた事情を説明して対応すれば大事に至ることはありませんので、逃げたりせずとにかく消費者金融に連絡を入れるべきです。

長期延滞~法的手続きに入る

借金の滞納から2ヶ月~3ヶ月経っても返済が行われない状態が続くと、消費者金融はいよいよ法的手続きに着手します。

その場合にはまず、消費者金融側から「一括請求通知書」が届きます。

これは、借金の残高と遅延損害金を一括で返済してくださいというお知らせの手紙です。

しかし、この消費者金融からの一括請求にも対応しないままでいると、次は裁判所を通して再び一括請求通知が届きます。

そろそろ自分一人だけの力で解決をするのは難しくなるので、こうなったら弁護士や司法書士に相談をする方がよいでしょう。

この時点ならまだ消費者金融が分割払いに応じてくれる可能性があるからです。

この裁判所からの一括請求を無視すると、一括返済に同意したものとみなされ強制執行によって給料や財産を差し押さえられてしまいます。

こうなってしまうと家族や勤務先にも借金をしていたことはバレ、信用情報にも金融事故を起こした事実が記載されてブラックリスト入りしてしまいます。

消費者金融の取り立てを無視し続けるのはNG!

消費者金融の取り立ては本人以外に用件を話すことは絶対にありませんし、また、自宅や勤務先に押しかけてきて暴力的な口調で脅したり怒鳴ったりするようなことも決してありません。

しかし、厳しい取り立てがないからといって返済を放置していても何もいいことはないどころか、静かに法的手続きだけが進行していってどんどん窮地に追い込まれてしまいます。

電話や郵便で督促の連絡が入る段階なら、返済が遅れている事実と向き合って消費者金融の担当者ときちんと話し合いをすれば、いくらでも解決の道を探ることができるはずです。

ちなみに、消費者金融の担当者にひとこと連絡さえ入れておけば、それ以上電話がかかってくるようなことはありません。

とにかく消費者金融からの取り立てを無視してしまうことだけは避けましょう。

消費者金融の取り立てでやってはいけないこととは…?

貸金業法21条では取り立て行為に関するさまざまな禁止事項について規定しています。

貸金業法21条に違反した消費者金融には厳しい行政処分や刑事処分が課せられます。

深夜の取り立て

消費者金融業者は、夜の9時から朝の8時までは取り立てを行ってはいけません。
その時間帯は利用者の自宅への訪問が禁止されているのはもちろんのこと、

睡眠をとるべき時間帯に取り立てが行われると、日常の業務に支障が出てしまうおそれがあるからです。

利用者の返済の意思を無視した取り立て

利用者が返済すると伝えてきている、または返済について話し合いに応じますと連絡してきているのにも関わらず、消費者金融側がそれを無視して約束した時期よりも先に取り立て行為を始めることは禁止されています。

この場合は、本来なら取り立てが認められている午前8時から夜9時までの時間帯であっても連絡をしたり自宅を訪問したりすることは認められていません。

勤務先への取り立て

正当な理由がないのに、消費者金融が利用者の自宅以外の場所、例えば勤務先などに電話をしたりFAXを送付したりすることは禁じられています。

また自宅以外の場所を訪問してもいけません。

しかし、利用者とどうしても連絡が取れない、利用者が行方不明になってしまったなど正当な理由がある場合は認められる場合もあります。

退去の要望を無視した取り立て

消費者金融業者が利用者の自宅や勤務先などを訪問した時に、利用者が帰ってほしいと意思表示しているのにそこに居座ることは禁止されています。

帰ってほしいと伝えているのにいつまでも消費者金融の担当者がその場に居座るのは嫌がらせ以外のなにものでもありません。

借金の事実を第三者に明らかにする

利用者の借金の事実や利用者の私生活について消費者金融業者が第三者に知らせることは禁止されています。

この場合、第三者に直接話すのはもちろんのこと、張り紙や看板など、どのような手段であっても情報を利用者以外に公表することは認められません。

他からの借入による返済を強要する

利用者に対して、他で借金をしてこちらの借金返済に充てるように要求することは禁じられています。
例えば、

  • 他の消費者金融から借り入れをしてそのお金で返済をするよう要求する
  • クレジットカードでキャッシングをし、そのお金で返済をするよう要求する

などが挙げられます。

第三者に借金の立替払いの要求をする

利用者以外の第三者、利用者の配偶者や親兄弟、親戚、友人などに対して、消費者金融側が利用者に代わって借金を返済するように要求することは禁じられています。

利用者の代わりに借金の返済をしろと消費者金融側が第三者に要求できるのはその第三者が保証人である場合だけです。

第三者に取り立ての協力を要求する

利用者以外の人が、利用者の居場所や連絡先を明かすことを拒否している、あるいは借金の取り立てに協力することを拒否しているのに、消費者金融が借金の取り立てに協力するよう要求することは禁じられています。

例えば、嫌がっている利用者の家族から無理やり利用者の居場所連絡先を聞き出そうとしたりするようなことはしてはいけません。

受任通知書受理後の取り立て

利用者が弁護士や司法書士に借金問題についての処理を依頼した場合には、弁護士や司法書士は利用者から債権処理の依頼を受けた旨知らせる通知書(受任通知書)を消費者金融側に送付します。

消費者金融がこの受任通知書を受け取った場合、それ以降は直接利用者に対して借金の返済を要求することが禁じられますので、これ以上取り立てを行うことはできません。

上記の行動をするといって利用者を脅す

上に記したような行動を起こしますよと利用者に伝えて脅すことは禁じられています。
例えば、

「返済してくれないのだったら、借金していることを家族に知らせますよ」
「返済が無理なら、代わりに誰かに返済してもらうようお願いしますよ」
「会社に取り立てに行きますよ」

などと利用者に告げることがそれに該当します。

消費者金融の借り入れを滞納し続けたら時効にかかる?

消費者金融からの取り立てが続くと、いくら暴力的ではなくても現実から目を背けてしまいたくなります。

このまま消費者金融の取り立てを放っておいたら返済しなくてもよくなる、なんてことはあるのでしょうか?

時効で借金がなくなる?消費者金融の時効は5年

消費者金融の返済をしないままにしておいたら取り立てを無視しつづけていたら、もしかして時効が成立して借金を返済しなくてもよくなるのでは?

そんなことを考える人もいるかもしれません。

消費者金融から借金をした場合、5年間返済をしないままでいれば時効にかかって借金を返済する義務はなくなります。

確かに、最後に消費者金融に返済をした日から5年が経過すれば消費者金融の借金は時効が成立して支払いの義務からは解放されますが、ただ期間が経過すれば返済義務が自然になくなるというものではありません。

消費者金融からの借金の時効が成立するためには、いくつもの条件をクリアしなければならず、実際には5年間の時効が成立するのは非常に困難だといえます。

消費者金融の時効は簡単には成立しない!

消費者金融の借金の時効が成立するためには、「最後の返済から5年以上が経過する」という条件の他に、

  • 消費者金融が法的手続きを行わないこと
  • 利用者自身が借金をしていることを認めないこと
  •  時効の日を迎えたら、消費者金融に対して時効が成立したことを主張する

などの条件を完璧に満たす必要があります。

しかし、利用者が返済をしなくなったからといって消費者金融が借金の回収を簡単に諦めて法的手続きを放棄するようなことはまずありえません。

たとえ利用者が行方をくらませてしまったとしても消費者金融が法的手続きに訴えることは可能です。

いずれにしても消費者金融は貸金のプロですから、簡単に時効を成立させることはないと考えておきましょう。

消費者金融の借り入れを返済できない場合はどうすればいい?

消費者金融からの取り立てを無視しづけるのは苦しい、でもどうしても返済が難しい…
そんな時はどうすればよいのでしょうか?

とにかく必ず消費者金融に連絡を入れること

消費者金融からの借金を返済するのが困難になった場合は、できるだけ早いうちに消費者金融に連絡をしましょう。
早い段階で消費者金融に相談すれば、当面の間、利息だけの返済に応じてもらえることもあります。
消費者金融からの取り立てを無視し続けていても、事態が好転することはありません。

また、取り立てを放置している間は返済が期日に遅れたままになっているということですから、当然ですが遅延損害金が発生しています。

消費者金融の取り立てを無視して延滞をしている期間が長引くほど、損害遅延金も高くなってしまいますし、延滞が長期化すればブラックリストにも登録されてしまうでしょう。

そうなってしまわないためにも、まずは消費者金融に連絡することが重要なのです。

どうしても返済が難しければ債務整理も視野に入れて

やはりどうしても返済をしていくのが困難だという場合には、消費者金融からの取り立てが進行しないうちに専門家に相談をしましょう。

消費者金融が法的手続きに入る前に債務整理をすれば、大幅に借金を減額できる可能性もあります。

また、弁護士などの専門家に借金問題の処理を依頼すれば、消費者金融からの取り立てもストップしますので、精神的な不安や苦しみからも解放されます。

おわりに

厳しい取り立ては貸金業法で禁じられているため、消費者金融が暴力的な取り立てを行うことはなくなりました。
しかし、消費者金融の取り立てがソフトになったからといって、消費者金融の返済を放置していいわけではありません。

消費者金融から取り立ての連絡を受けたら、真摯に対応して信頼回復に努めるべきでしょう。